2011年12月9日金曜日

続How are you?考。

How are you?の訳語を教えてくれと頻繁に聞かれるのですが、これを聞かれるがままに〝元気ですか?〟って機械的にあてて教えるのはやめたほうがいいと思うんです。

言葉は私たちのものの考え方を如実に表しているとおもうんです。
日本で〝元気ですか?〟って滅多につかわんでしょ?

日本人が〝元気ですか?〟を使える状況を考えてみました。

・久しぶりに連絡を取る場合でなおかつ顔が見えないとき。(手紙や電話の場合が多い)

何個かあると思って箇条書きしていこうかとおもったらまさかの1個で終わりました…。
直接会うときに久々でも元気ですか?に近い言葉を使うことはあるんですがその場合も〝元気にしてた?〟って聞く場合が大半でしょう。目の前に顔があるので今現在が元気かどうかはわざわざ聞かないのが日本式。

日常的に〝元気ですか?〟を許されている唯一の例外は猪木さんだけです。

だから私はこう教えるようにしています。
直訳するなら〝元気ですか?〟とか〝調子はいかが?〟みたいなんになるけれど、一般的に日本人は元気かどうかが目で見て明らかな場合には確認しあわない。でも体調が悪そうだなとか気分が優れなさそうだなって時は〝大丈夫?〟とか心配するような言葉をかけると喜ばれるよ。ってね。
言葉を教えるっていうのは私たちの考え方を教えることなんだと思うんです。だって、突然日本語しゃべれる外国人に〝元気?!〟って聞かれたら「えっ?なんで?!そんなに私は沈鬱な顔してたかしら?」ってなるでしょ。

ほんで、そんな話を一通りした後、いつも一つだけ私の一番オススメの挨拶を教えます。一番よく使って、これぞ日本人っていうグリーティング。

〝お疲れ様です。〟

これがすらっと口から出てきたらものすごい自然な日本人っぽいよって言いながら、直訳するとYou look tired.とかになってちょっと不思議な感じなんだけど、これにはWell done!やとか、Are you ok?やとか、Take care!やとか、God bless you!みたいないろんな意味が含まれているんだよって説明しています。〝お疲れ様です〟って言われた時の返事も〝お疲れ様です〟でオッケー。すごい頻度で使うから日本人にとってHello!とかHi!にあたるのがこれやと思って間違いないって言うとものすごいびっくりされますね。

ついでに、日本人はぐだぐだになって疲れ果てるまで働くのが美徳とされてるので多くの社会人が朝は冗談みたいな早い時間から夜は日付変わるぐらいまで働いてたりするから顔を合わす度に〝お疲れ様です〟ってお互いを労いながら生活するようになってしまったんじゃないかなーなんて自分なりに考えたこの言葉の語源を話しているので、働かないことをよしとするこの国の人にはなかなかいい刺激なんじゃないでしょうか。
(ちなみに私の住んでいるこの州では〝お疲れ様です〟のちょうど真逆のグリーティングが存在します。〝あんまり働きすぎんな!休憩!休憩!〟って声を掛け合っています。)

それでは、みなさん。
今日も一日お疲れ様です。

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